静岡百材一首
目次
一.大地の色彩(いろ)は幾色あるや
二.海の巨(おお)きさ、深さ、ゆたかさ
三.匠のこだわりが刻みゆくもの
四.駿河は今日も味わい深く
第一章
大地の
色彩
(
いろ
)
は幾色あるや
牧野宗則「花ごよみ」(木版画)の一部を活用しています
土の色の陶器を選ぶ ふるさとの焼き椎茸に
生
(
き
)
醤油かけて
人生の栞のように遠州産干し芋を選ぶ八十三歳
磐田産の次郎柿食めば夕焼けも
天
(
そら
)
に広がる次郎柿なり
静岡の新米届けたしスペインでサッカー選手となりたる君に
こどもたちが風邪ひかぬようにニラ多き餃子をつくる母の指先
すりおろした
黄金
(
こがね
)
の色の根生姜を味噌汁に入れる冬の
朝
(
あした
)
は
しいたけ(原木、生)
干芋(遠州産、紅はるか)
柿
米
ニラ
根生姜
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