日頃、短歌と接していると、「言葉」がどれほど長生きなのかを
実感する。 100年、200年のみならず、1000年も2000年も生きる言葉。 その巨きな樹木のような生命力。 ここでは地球各地で大切にされてきた、この星の「言葉遺産」を 丁寧に紹介していきたい。 生涯をかけて、最終的に地球すべての国の言葉から選出したいと 思っている。 |
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■ラトヴィア 風の中で育った木は、根が強い ■インドネシア 海は川を拒まない、 森は落ち葉を拒まない ■バスタ 森の種子は、森のことを語る ■ラオス 竹はバナナの木を支え、バナナの木は竹を支える ■フィリピン 木の葉にも耳がある ■スペイン 悪い木から、良い木屑は出ない ■タイ 親より高い若木は倒れやすい ■ベネズエラ 木のそばに近づく人には、良い薪木が上から落ちてくる ■エストニア 芽を見て、実を知る ■中国少数民族・ペー族 木は一枚の葉を落としても生き続けるが、一枚の葉は木から落ち れば枯れてしまう ■カザフスタン 曲がった木をなおすのはたやすいが、曲がった魂は墓がなおす ■フルベ 枯れ木は、生木に何が入っているかを知っている ■ラオス 果物は、木の根元から遠く離れて落ちない ■ミャンマー 水にもぐるなら砂まで、木に登るならてっぺんまで ■ラコタ族 自然から離れたなら、こころがかたくなになってしまうんだよ ■ネズパース族 どんな動物たちも 実はあなたたちよりも多くのことを知っている ■オハマ族 たったひとりの子供を大きくしていくためには 村中みんなの努力が欠かせない ■ホピ族 怒りの気持ち ―― それは自らに盛る毒素のようなものなのだ ■ラムビー族 君よ、人々が忘れたことを思い出すために祈りをささげよ ■チベット 友は百人いても多くはあらず 敵は一人いても少なくあらず ■ネパール 明日のことは今日やれ 今日のことは今やれ ■エチオピア 150の言葉よりも心の誠実さ ■コロンビア 倒れた木はすべて薪となる ■ハンガリー よき友は黄金よりも価値があるもの ■リトアニア 古きことわざは永久(とわ)に朽ちず ■チリ 嘆くなかれ笑いも魂の栄養ぞ ■アフガニスタン 一つの花のみで春は来たらず ■カンボジア 十人の知識人があろうとも 一人の熟練者にかなわざる ■スペイン 多く持っていない人が貧しいのではなく、 多く欲しがる人が貧しい。 ■イタリア 今日という日は残りの人生の一番最初の日だ。 ■モンゴル 知り合いがいれば、草原があるのと同じだ。 ※意味内容を変えないように田中なりの言葉で訳しているものもあります。 |
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